安曇野、府中

「こどものための工芸展 VOL.2」
長野・松本の「工芸の五月」と言うイベントの中で、ちひろ美術館で行われる「こどものための工芸展 VOL,2」に参加します。
子どもの為の箒をテーマにしたもの数点と、展示販売を行います。
また、五月二十日にはワークショップも行います。
よろしくお願いします。
2012年5月11日~2012年7月10日
時間:
9:00~17:00
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会場:
安曇野ちひろ美術館
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会場住所:
〒399-8501 長野県北安曇郡松川村西原3358-24
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工芸の五月
プレスリリース
ワークショップも行います。
府中市郷土の森博物館 実演販売
日程:5月6日(日)
時間:10:00~12:00、13:00~15:00
場所:ふるさと体験館(郷土の森博物館入館料200円がかかります。)
今月は嵐の様に納品でしたが少し落ち着いてきました。かね・・・
展示もぞくぞくあります。シフトを変えて。
またきまり次第告知します。

フライパン買った(ただの趣味の話)


半年以上探していたけれど、フライパン買った!

フライパンは、旨味や水分を閉じ込めて焼くため、またくっつかない為にも高い温度が必要。(実際うちに小さな鋳物のフライパンがあるけど全然違う)

通常鍋やフライパンに使われる金属ではアルミ>鉄>ステンレスの順に熱効率が高い=早く高温になるけれど、放熱も早い。(アルミは強度も弱めですが)
ステンレスの鍋は、機能も高いけれど事前に数分温めたりもする。

中華料理屋さんは熱量を維持する為に火力が強い訳ですが、鋳物は炭素量が多く遠赤効果もあり厚みがありよく蓄熱するし、厚みの割に炭素で熱効率も上がる。鉄は鉄分も取れる。鉄板に炭素を入れたら良いのではないかと言う話にもなるけれど、炭素を混ぜると硬度が上がって鋼に近づくので、中華鍋みたいに叩いて成形が出来ないらしい。

テフロン加工などはいずれ剥がれるし、(早いと数年)熱に弱いので空焚きして温度を上げると言う事が出来ないし、表面温度も金属ほど上がらないそうなので除外すると、鋳物のフライパンしか選択肢が無かった。

更に錦見鋳造は、独自の技術で驚異的な薄さによる扱いやすさを実現!

…と言う事をネットの情報で覚えた。
回し者ではない

こんな鉄の固まり壊そうにも壊せないから軽く数十年は使い倒す(つもり)

ドイツのturkとも悩んだんだけれど…

と言う趣味に満ち溢れた話。

感動したので伝えたかった

とにかく、佐助さんには感動した。若い頃、(自分の箒の師匠も同じだけれど)大量生産の波が来て、辞めるか迎合するかの選択を迫られたが、唯一の伝統工芸士でもあるし、辞めず、生き残ると言う選択を採った。
特に優れた技術としてあるのが鋏のねじれだそうで、普通の様に二枚の刃が平行して切るのでなく、微妙なスパイラル状に曲げた二枚の刃を閉じて切る。なので、線でなく、閉じる事に刃先に移動する点で切る。すると、多少無理して切ってハトメが緩んだとしても、切れなくなる事がないそう。感触が全然違う
ただ、それだけの素晴らしい道具を作っても分からない人には分からない。ただ手作りだから高いのだろうと言われてしまうのはいけないと、色漆や焼き付けを勉強して、装飾性の高い物を作った。愛着の湧くもの。祖母から孫に伝えられるもの。工具ではなく、道具にする為の、努力だと言う事です。
更に、彫金を習いに行き金の象嵌を施したり(それも、立体なので凄く苦労するそう)、50になって刀鍛冶の所に、しばらく仕事を休んで習いにいくなど、本人も言っていたけれど研究の事ばかり考えている。
その情熱と努力と、使って欲しいと言う熱意と達成度。そしてその追い続ける魂…!泣ける

人が来るたび何回もやってくれる・・・!幾らでも聞いたら教えてくれる・・・!優しさ
佐助さん
大学の友人がそこで働いておられるのです。神な程にこやかでした・・・
大変、秋はいろんなイベントがあるのですが、落ち着いて参りました。
かわいいとか手作りとか、大事なんだけど、少し前に量産品が流行った時はその方が素敵だったから手作りが減った訳で、数十年のスパンで見たらただの流行ものかも知れない。とか日々思っている。
別に、流行ものが悪い訳じゃなくて。良いものとか価値と言うのは色々ありすぎて分からないけれど、それが持っている内容と、時代や情勢などの環境で評価はどんどん変わるので守るとか繋げると言うのは保守的な意味ではなく、そういう対応力や圧倒的な機能であるとか、どんな時代や暮らしが来ても意味を維持できる事だと思う。それは、侍がいなくなったら刀の需要が減るのは確実な訳で、それが意味も変えなくてはならないと
ですので、そう言う孫まで使える様な物は、それだけの能力、価値があると言う事で、本当に良いのだと思う。それに、真っ直ぐに、しかも実践されている姿に感動しました。
11月は、3日に府中郷土の森博物館で実演をしますが、イベントはお休み。
12月には、漢方薬局屋さんでの展示や、WS,松屋さんなど、予定。
追って書き込みます。

愛着の湧くもの


わたなべ木工さんの、パン皿買った。(上野の松坂屋さんでお隣で)
今更ですが、木工凄いなって。
2日くらい、買うの悩んでいました所、パン皿の事を話していて、一緒に住んでいる藤川さんがさらっと2つ買ってくれて、ほくほく帰りました。食パンにジャストサイズ
それはそれで良いのとして帰って違和感を感じたのが、木目や色などを自分で選ばなかったので、テーブルに置いてからこの子とずっと過ごしていく心の準備が出来ていない事に気が付いて。
もちろん色むらが無くて、目の細かい最良の物を選んでくれていたのですがその時、思うより生活道具に含まれる愛着の役割が多いことに改めて実感しまして・・・。今更感満載ですが。もの凄い大げさな話、ペット(をお店で買うのはあまり好きでないですが)を買う時に、どのチワワでも良いよ!って買っちゃうみたいなね。
陶器とか、木工とか、何でも良いけれど素材自体の表情が無数にある物、それだけで凄い。 尊敬
でも、だからと言って愛着が自然素材と手仕事の専売特許だとも、プロダクトの限界だとも思っていないし、今自分や周りの人は欲しているけれど、それだけでものづくりが成立するとも思っていない。ものが無い時代は、買い揃えるだけでも精一杯だから、愛着なんて後付けで、こう言う考えはとてもとても豊かな事で、余裕があって、有難い事だなとも思う。贅沢病、までは言わないけれど。
機械なんかが無い時代は、直線幾何形態作るのは大変で、技術のいる事で、 ずっと目指して来て、ある段階で逆転したのだと思う。そう言う時代に鍛えられてきた技術の先にいるのだから、温もりとか手作りとか雰囲気で、ただラフに作るとかはしたくないな。胡座をかいてるし、誠意が無いと思ってしまう
慢心せず、敬意を持って、作りたい。
愛情を込めて作ったものじゃないと、使う方も愛せないね。お店で食べるより、身近な人が苦手だけど苦労して作ってくれた料理の方がおいしいみたいな 違うか
や、しかし使い始めたら急に可愛くなった・・・私のこだわりなどそんな程度
それはそうと、展示のお知らせです
・「工房からの風
日程:10月15、16日
時間:11:00~16:30
会場:ニッケコルトンプラザ屋外会場(千葉県市川市)
冊子にも、文章載せて戴きました!恐縮
手の先の道具 展
日程:10月26~11月6日
時間:
会場:吉祥寺poooL
ツタがあって、かわいい建物です 入る前に既に満足してる自分
ちょっと、どちらも私には恐れ多い顔ぶれと場所で、バッターびびってる~
おいこもう。もう

落葉樹

新藤兼人の、落葉樹と言う映画を観まして。戦後の安芸の農家の話なんですが、純然たる日本家屋に住んでいてその暮らし振りと健やかさと綺麗さにびっくりする。
背筋の通ったお姉さんとか、無口なお父さんとか、働き者のお母さんとか、お祭りとか、収穫の後の若者が夜遊びにくる風習とか、海水浴に鰻を担いで行って海の家で換金したりとか、秋はみんなで柿の皮を剥いたりとか、丁寧さと健やかさと筋の通った精神性 日々

もともと古いものは好きなわけですが、それを差し引いても美しい暮らし振りと。ほんと豊か

でもいまの暮らしも、過去の人が改善してある訳で、ノスタルジーとか回顧とかは嫌いと言うか無責任な感じがしてあまり好きではなくて、FXでもヘッジファンドでも、そりゃあ市場が暴れてどっかに死人くらいでるだろうなと思いつつも何百万と何千万とか、それ以上のリスクが掛かってたら、利益を取るのは普通と言うか逆だったら気持ち悪い。

変わって、インセプションとか観たら(結構面白かった)変な日本の城とか出て来てそれはそれでかっこよかったりして、日本こんな風なのかなぁとか、これだけ色々メディアがあると混乱するのも当たり前で

どう言う暮らしぶりとか理想を描いて、そこに加担(貢献でも投票でも何でも良いのだけれど)するかと言うのが凄く気になっていて、いつも考えてる。

社会で暮らす以上、何を買っても、食べても、作っても、捨てても、言葉遣いでも、振る舞いでも、何がしかの暮らし方とか世界の形に向けたバイアスが掛かっていて、ほうきを売ると言うのもかなり強い方向性はあれども、まだまだ向き合い方として曖昧さは感じる。何でも、惰性で、翻弄されて、享受するだけで暮してしまいがちなので、ちゃんと、意識した生き方をしたい。

多分、落葉樹の綺麗さと言うのも、そう言う向き合い方の筋の通し方とか、洗練なんじゃないかなと思った。
身の回りに、ポリシーがあって使っているものなど、驚く程少ない。

何を書いているんだろうと思っていたら、映画の感想でした…!
良い映画だったと

関野先生達に会って来た

昨日、大学に行って関野先生とそのクルーの方々にお会いしてきた!

海のグレートジャーニーと言うもので、砂鉄から作った斧で木を倒し、丸木舟を作り、インドネシアから石垣島まで渡って来て帰国、みなさんが集まる最初の授業でした。

関野先生は元々、南米からアフリカまで人力で旅をしたり、大変な事をたくさんしていますが今回は、多くの学生も参加させてもらっていたので、とても感慨深い。

文学とかでも同じだと思うのだけれど、こう言うテーマがあって、こう言う危機があって、こう言う冒険をしました。と言うあらすじだけでは語り尽くせない部分が凄く多いと思っていて、いつも笑顔だったり、でも世界の事には凄く真剣だったり、と思ったらラフな所もあって、凄くたくさんの事を感じたり考えていると言う様な、人間全体で語っている様な所があります。

ものづくりでも、ここのこの技術が凄い、とか、これが新しい、とかそういうのはきっとレールであって、列車本体とか到達点はもっと広い所であるはずだと、思っております。三方よしより、もっと先くらい。

私も、何百とか下手すると何千の生徒の1人なのですが、いつも優しくしてくれて、気にかけてくれて、帰り際にがっしり握手までしてくれて、大変胸がいっぱいなのですが、もらった分はちゃんと返したい。

作る事を通して、人間全体で語れる人になりたい。立派な人は、皆そうなんですけどね。

ありがとうございました。

もっと!!東京の手仕事


『もっと!東京の手仕事』52~53ページの‘箒の市民蔵常右衛門の中津箒‘として紹介していただきました!京阪神エルマガジン社。
素敵な方々に扱って戴き、喜びもひとしお。
ひとしおって何だってぐぐったら、染物で一回浸す事なんですね。

表面と内面

今日は私のホームページにフラッシュなぞ入れてみた。
サーバーが受け付けてくれなくてちょっと苦戦したり、写真もぜんぜんちゃんと撮ってないなぁ・・・
とか考えつつ少し心苦しい。
作業自体は楽しいけれど、作りながら毎日、どうみせるかも毎日考えております。
美術だと考えるとそれは本分であって楽しい部分だけれど、
職人として考えるとそんな事はなく。
 社長が、良い物は黙ってても売れるのが本当だ。と、昔言っていたのがとても頭に残っています。そんな事はない。 
バルガスリョサが、文学は技術によるものだと言う様な事を書いていて、とても同意はします。
表層が、内面や本質を現す事は当然なのですが、やっぱり情報とか市場が大きすぎて、
やっぱり大きなメディアには勝てない部分もある。(もちろん、大いに恩恵も戴いていますが)
 自分はデザインとかコンセプチュアルとか好きなので幾らでも来なさいだけど、
本当にものづくりしか興味がなくて、その為に生まれて来た様な人にも、ブランディングして売り込みなさいと言うのは心苦しい。と言う思いがたまにもやもやしていて、楽しくタグいじったり写真撮りながら、ちょいちょいひっかかる次第。
もちろん、価値判断は市場や使い手がすると言う考えもあるけれど、ある程度だとしても、普遍的に良い物ってあるはずと信じたいのです。良い悪いがなかったら趣味に合う合わないしか残らないから。
もちろん、好き嫌いも大事だけれどもね。
 ただ逆に、そう言う事を考えてくれたり、既に行動している雑誌の方やライターさんなどは少なからず、と言うかたくさんいるとも思う。情報が多いならそれに乗っかれば良いのだからね。
 イラレもタグも嫌いな作家さんなんてたくさんいるから。本当に、そう言う方々には頑張って欲しい。
 そう言う方々との信頼関係とか、繋がりがもっと活発になって、メディアとものづくりが夫婦みたいになったら良いなぁ。作り手は、ひたすら良いものを作っていたら良いし、メディアの人が全力で受け止めて、そのまま使い手に届く。正に三方良しの精神。三方良しの世界。
長い目でみたら、自然淘汰も働くと思うんですけどね。
いや、ブランディングまで言わなくても、方向性はしっかりしないとな。自分 

掲載

□メディア
スパイラルのインタビューページにご紹介戴きました!
藤本さんと一緒です。
http://www.sicf.jp/interview/
それと、4月8日発売の「続・東京の手仕事」と言うムックの取材も、一昨日して戴きました・・・!
(他の面々が、強靭すぎて恐れ入ります)
既に出ている、東京の手仕事もみましたが、とても素敵な本ですのでご覧戴ければと・・・!
まとめ方も凄いけど、ラインナップが熱い。文句無ぃ
松本は落ちてしまったのですが、5月6月個展があったり、秋にも工房からの風と言うのに出させて頂く事になったりして、やりがいありそうです。
あ、調布に引っ越します。平屋。なので、工房兼素敵なお店みたいにしたい計画絶賛妄想中です。
年内に、人が遊びに来られる様にしたいな・・・!
色々がんばろう。
□最近おもったこと
 それもあるのですが、この前の、松屋銀座で販売させて戴いていたら、関心しっぱなしでした。百貨店。
思わず購入、フィスラーの鍋。さんまんえん。
買ってから気がついたけど、普通の鍋だとハイエンドだったな・・・!せれぶせれぶ
でも、高いものは安いって言う持論。と言うか知っている人なら共通見解だと思うのだけれど、職人物の良い物は機能性と耐久性と造形美を加味すると完膚なきまでなコストパフォーマンスだと思うの。
蓄熱と熱伝導の関係で火力も要らないし、汚れも付きにくいし、おいしさ逃げないし(よくおいしさ逃がさないっていうけど本当に逃げないんですよねほんとに変わる)。百年使えるそうです。
とか、もともと山形の鋳物のフライパン使ってたから良い調理器具の機能性しってたから迷わず買ったけど、知らないとなかなかですよね・・・!
なんでもそうです。本当に何でも。
本当は、家におばあちゃんとかいたら色々聞いてて知ってるんだろうけどね・・・!(おじいちゃんなども、我が家はとっても凝り性だったそうで)核家族制非効率。あくじゅんかん。
 物には贅沢品と高級品があって、知らないと見分けが難しい。高い生活用品でも、装飾とか純粋な手間や希少価値で高いものと、純然たる機能性の高さで高いものがあって(そりゃあ切り口にもよるんですが。伝統的な美学もとても好きですが)百貨店て、置いてあるものに殆どと言って良いほど間違いないと思うんです。が、やっぱり奥までちゃんとみたら安いものでもなかなか知らないと難しい。
 あと、なかなか高齢な方が多いイメージもあって、行く習慣がないんですよね・・・
 可愛いとか古いから良いとか言う話は、自分としてはあまり肯定しないのだけれど、単純に合理的で、無くなると再生までまた時間がかかる物だから、知られて無くて廃れるのは勿体無い。
伝わっていないなら伝わるように工夫しなくては。と思って。がんばる。
 下の階のブランドとかファッションは好みによりけりの部分も多いとは思うのですが、(勿論良いものは良いつくりですが)リビングフロアは結構、誰でもお得になると思ている。数十円レベルで切り詰めて生活しているのでなければね・・・!みんなもっと行ったら良いのに。って思っている
最近速読と言う事を知ってから、図書館楽しくて仕方ない