最近思ってること

とかたまには書かないと、何にも考えなくなってしまいます。(ありがたい事に)忙しいと何も感じなくなってしまいます。
先日は、佐藤阡朗先生の漆の話を聞いてきて、とても感動しました。
下地がとても大事で、修理して使えば三代持つんですね。
一番修理しやすいのは本堅地だとおっしゃっていました。
あんまり知らなかったのですが、黒く光っていれば、表面積も少なくなり、日光にも強くなるので、やはり持ちが違うそうです。
布を着せたり、下地をしっかりしたり。長持ちして合理的だと思っていたけれど、今はなかなかやっている人がいない。一代しか使わないからそれで良いって言われたらそれまでだ。みたいにおどけて言うのですが、自分も、常々1つの物をずっと大事に使いたいと思っています。
「一個のものを一年かけて作って友達は国宝になったが、私はならなかった。300個作って、1つの作品だと思っている。今の人は何個かずつしか作らなく、どう上手くなっているのか。」
など、自分は漆や木工など無知も甚だしいのですが、大変感動した次第。本当に、真剣に作って来た方。
三代使えると言うのも、信頼できる職人さんがずっと仕事を続けていての事。
箒も柄が折れたら修理など全然出来るのですが、郵送したら往復3000円位しちゃうからね・・・!小さい箒買えちゃうつって。

だから根源としては、趣味とか嗜好とかじゃなくて、生き方、暮らし方、社会全体の話だと思ってる。
会える人の物を買う暮らしだとか、大切さや機能を体で知っている事だとか。それを感じられる暮らし方だとか。
ですもので、哲学、科学、とても尊敬しています。
物の根源であるとか、全ての人に通じる事だとか、全体を考えていて、アプローチが自分の真逆にあると思っている。結局、どう生きようとか社会がどうなっているかとか、人はどう暮らしたら良いかとか言うと、色んな方が考えて来てくれているので、読んでしまいます。
対して、生活道具を作ると言うのはとても個人的で、実際的で、個々の思いに繋がります。
何を考えたり、行動したりしても、最終的に人の実生活に変化があってこそと考えるのでとてもストレートなのですが、何も伝わらないとただの高い手作り品。
そう言う、1つの物を鍛えて、手で修めて行くと言うのは1人何個もできないもので。
本当は、同じ方向を向いた人で集まって、言葉を大きく、深くするしか無いと思っている。
イベントでも、組合でも何でも良いのだけれど、集まる事で、1つの物の中にもっと大きな考えとか
提案とか、詰め込んでいけると思うんですよね。
既にそう言う方もたくさんいるわけですが。
など、ぐだぐだ言いながら作っています。
結局、良いもの作れないと何にもならないので!
子どものための工芸展
日程:11月14日(水)~2013年1月31日(木)
時間:10:00~17:00
月曜日休館、月曜が祝日の場合は翌日休館
場所:ちひろ美術館・東京
・11月5日(月)~五夜連続で20:54~21:00、BS朝日「緑のコトノハ」で紹介されます。
よろしくお願いします。
最近は、電子書籍と携帯端末の普及で、英語の本読み放題じゃないか!と気づいて、Project Gutenbergで勉強してる。専門書いつ読めるかな・・・今クリスマスキャロル。結構こわいのね