相対性理論と量子論は、思想上大変な事なんだと聞いていまして、気になっていました。
これは1978年の本ですが、序文にも書かれている様に文系でも分かるよう、中学程度の数式が少し入っている程度。とても苦心して書かれたようです。
(そっちの筋では偉い方の様です)
あまり正確に話そうとするとボロが出るし長いので端折りますが相対性、という言葉の意味する通り、光の速さや、物の大きさ、時間、などは、常に一定(絶対的)ではなく、(かなり厳密に言えば)相対的に変化をするという話でした。
つまり、コペルニクスが地動説を唱えた様に、ニュートンの慣性の法則も常に成立する訳ではない。
光の速度、力、質量、様々な人が如何に苦労して、紆余曲折をして来たかも分かる面白い本です。20世紀までこんなに物の見方や考え方がぐらぐらしていた事を考えると、本当に、世界に揺るがないものなんてないんじゃないかと思う。
時間や大きさが変わるなんて話、こうやって説明されなければ信じもしないなと今でも思う。きっと、地動説を初めて聞いた人もそう思ったのだろうと思いました。
いま当たり前だと思っている事が、あとで笑い話になってしまう事は、本当にあるんだなぁ。と、宇宙の話もたくさんあって、ぼんやり考えてしまいます。
どこにも、常識なんてないんだなぁと思う。
ある動いている物と、別の動いている物が別々の座標軸を使って動いている時。2つの差は単純に位置と動きを計算すれば良いはずだけれど、どうも大きさが変わってしまう。動いている物は大きさが収縮するのではないか。と、いう仮説が、相対性理論の前にあったそうです。
(後程、その理由が相対性理論で詳しく説明される訳ですが)
世の中でも、どっちが前だ右だ左だと、いろんな座標で話す訳ですが、ところ変われば大きさも時間も、変わってしまうのは当然だな。と思いますね。
みんな、違う速度で、それぞれの場所に歩いている訳で。
柔軟に、生きていきたい。